日本のカトリック教会の儀式書には「ミサによる結婚式」と「ことばの祭儀による結婚式」の二つがあり、カトリック信者同士の結婚式は「ミサによる結婚式」となります。信者同士の結婚は、7つの秘跡のうちのひとつ「婚姻の秘跡」と呼ばれます。
注.秘跡とはキリストが教会に委ねられた『しるしを伴って与えられる恵み』です。7つの秘跡は洗礼、堅信、聖体、ゆるし、塗油、婚姻、叙階です。
カトリックの信者数が少ない日本では、ミサによる結婚式は非常に稀です。鹿児島ザビエル教会の例を挙げると、私の記憶にある限りではこの10年で10組あったかどうか?という程度です。
因みに、カトリック信者が信者でない相手と結婚する場合は「ことばの祭儀による結婚式」が行われます。また、その結婚は秘跡とはならず、信者でない相手が洗礼を受けた時点で秘跡となるそうです。
ミサによる結婚式の次第
秘跡であるミサによる結婚式は、司祭および新郎新婦が入堂して所定の位置に着いてから唱えられる集会祈願までの開祭、ことばの典礼、結婚の儀、感謝の典礼、閉祭から成っています。
開祭と閉祭を除く祭儀の流れは次のようになっています。
- ことばの典礼
第一朗読、福音朗読に続いて説教があります。
説教は朗読された聖書のテーマを中心に、とくにカトリックにおける結婚の秘儀、秘跡の恵み、夫婦の務めなどについて、司祭からの話があります。 - 結婚の儀
まず二人に対して結婚の意思の確認が行われた後、結婚の誓約。司祭による結婚成立の宣言。指輪の祝福・贈呈、署名、共同祈願となります。 - 感謝の典礼
交わりの儀の中で、結婚の祝福が荘厳に行われます。
奉納では、新郎新婦がパンと葡萄酒を奉納したり、拝領時には新郎新婦と両親は両形態であったり、ミサによる結婚式は荘厳な形になります。
ミサによる結婚式式次第のひな型があります
ザビエル教会ではミサによる結婚式は、お二人が司式司祭と相談しながら聖書の個所や聖歌など細部を決めていただいています。それは楽しい作業には違いないと思いますが、挙式前の忙しい二人には時として重荷になることもあるようです。
そんなお二人のために、パウロ社ではミサによる結婚式の式次第(参列者用)のひな型を用意しています。
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